コロナのもとで住民の命を守る地域づくりを
住民の命守る地域へ、自治体を
自治体学校で岡田知弘理事長
第63回自治体学校は4日目の25日、岡田知弘京都橘大学教授・自治体問題研究所理事長が、自公政権のもと住民主権をないがしろにする地方制度改革が進められようとしている問題を「瀬戸際に立つ地方自治」と題して講演。自治体学校はコロナ禍で昨年に続きオンラインでの開催となりました。
十勝からは稲葉市議ら市議団全員と十勝議員団から10名前後の参加となっています。岡田先生は「地方自治は、何のために、いつからあったのか」と地方自治を歴史的にとらえることで現状の理解が深まると指摘。地方自治を認めなかった明治憲法から、戦争の反省から地方自治や住民自治を明確にし9条の概念と深く結びついた現行制度を紹介。同時に戦後直後から地方自治破壊の動きが絶えず現れ、地球規模で利益を上げるための行政改革や行政サービスを設けの手段とした思惑を批判。「国や自治体を住民の手に取り戻そう」と訴えました。
「個人の尊厳が守られる希望ある地域社会を」
自治体学校 分科会で稲葉市議が報告
自治体学校は17日、第7分科会「コロナ禍で考える持続可能な循環型経済と地域づくり」が行われ、吉田敬一駒澤大学名誉教授が基調講演を行い、稲葉市議が「コロナ後は経済効率優先から個人の尊厳が守られる希望ある地域社会を」と題して帯広・十勝の実践を報告しました。
稲葉市議は十勝の基幹産業は農業で、産出額3600億円は47都道府県と比較しても5位に入り、1220%の自給率と3兆円の経済波及効果が地域経済を支えている。道内30税務署中札幌にある5つの税務署の間に納税額が割り込んでいるのは帯広税務署だけ」と十勝を紹介。コロナ禍で中小企業振興基本条例が独自融資や雇調金支援金、テイクアウトマルシェ、小規模修繕制度が1億円突破など地元企業を守る施策を作っていると報告しました。
「地域循環型経済は人口対策にもポストコロナにも」
こうした地域循環型経済が人口対策にもなり、12月に人口が逆転した釧路市との開業率や妊娠率など比較しながら、「地域の土台をしっかり作ることが、若者が結婚し子育て出来る環境をつくる。ポストコロナは、基礎的商品の国産化を求めている」と強調しました。