2019年10月20日日曜日

高齢化社会=「年金経済」で地域循環経済~決算審査特別委員会

「社会保障は公共工事より高い経済波及がある」


「年金を出発点にした資金循環」

市議会決算委で稲葉市議


 帯広市議会決算審査特別委員会で稲葉市議は、民生費から見た歳出構造について質しました。

 1998年と2018年の目的別歳出を比較すると1位が土木費から民生費に、性質別歳出は投資的経費から扶助費に代わってきています。稲葉市議は「日米構造協議から公共工事の大盤振る舞いで土木費と借金が激増し、その後の国の社会保障政策で地方財政の民生費が増えてきている。国の制度設計で自治体の財政が圧迫されている。国に適切な財源措置を求めるべき」と指摘。

 さらに「個人所得は給与所得1800億円に次ぐのは年金所得の650億円。高齢化のピークは45年で、まだ増えることになる。国の経済波及効果の試算では、社会保障は公共工事の1・3倍の雇用効果がある。年金を出発点とした資金循環と仕事おこし、福祉の連関性を重視した年金経済をまちづくりに活かしていくべき」と提案しました。

児童保育センター「分室の専用区画での整備を」
「6年生に拡大=面積基準の拡大が必要」


 民生費で稲葉市議は、児童保育センターの運営について質しました。少子化の中で児童保育センターの入所児童数は年々増え、40施設54クラブになっています。稲葉市議は「条例で設備の最低基準を示し、市にはその向上を求めている。集団の規模は40人。超えると複数のクラブに分割することになっているが現状は」と質すと「部屋を衝立で仕切っている」と答弁。整備目標は「ない」と答弁がありました。

 専用区画について「生活の区画、遊びの区画、静養の区画が必要。6年生まで対象が拡大され、1人あたり1・65㎡から1・98㎡に拡大。生活室とプレイルーム共用の場合は3・96㎡以上求めているが拡大の考えは。さらに学校施設を使用した分室のトイレ・台所などの整備計画は」と質したところ「ない」と答弁。条例に基づいた改善を求めました。

病院でのがん検診「今年から胃がん検診を実施。肺がん検診も病院での受診をできるように」


 帯広市の死亡原因の1位は、がんです。稲葉市議は「この間、大腸がん検診、前立腺がん検診が病院で受診できるようになり、大幅に受診率が増えた。今年から胃がん検診を実施、残った肺がん検診も実施を」と強く求めました。