2016年11月3日木曜日

【帯広市議会9月議会報告】 安心して子どもを産み育てられ、夢や希望をかなえられる持続可能な帯広を

 帯広市議会9月定例会が、9月23日から10月18日までを会期として開かれました。

 日本共産党帯広市議団は、「おびひろ民報」9月議会報告特集号を発行しました。表面では日本共産党の稲葉典昭市議、杉野智美市議、播磨和宏市議の質問を掲載、裏面では平成27年度決算審査特別委員会での審査項目について掲載しています。

画像版は下に、PDF版はこちらから

~表面より~


9月30日、稲葉典昭市議が一般質問を行いました。

「小企業の振興こそ地域経済の発展!」


 安倍首相は「アベノミクスは確実に結果を生み出している」というが国民の7割以上は結果を実感していません。稲葉市議が市民の望む経済政策とは、と市長に質したところ「働き、収入を得て、安心して子どもを産み育てられ、夢や希望を叶えられる持続可能な地域が構築されること」と答弁がありました。

 内需を支える経済政策は「雇用の安定、それを生み出す小規模企業の振興が必要」「小規模企業は全国で21%減少しているが帯広は12%。全国で評価され10年たった中小企業振興基本条例の検証・評価と記念シンポの実施、さらに小規模企業振興基本法の精神を加えた改正を」と求めました。「記念シンポは有意義であり条例改正と併せて産業振興会議に諮りながら対応していく」と答弁。公共施設の長寿命化、災害に強いまちづくりなど、仕事づくりの提案も行いました。


子どもの貧困「貧困率を明らかにし支援を」


 子どもの貧困の現状について質したところ「道や他市の動向も見つつ慎重に検討する」と述べるに留まりました。

 行政が知り得た子どもの貧困への対応について質したところ「個別のケースにおいて実態に応じた対応を行うためケース会議を行う」と答弁があり、これまで「貧困対策会議の設置を」と求めていたものが一歩前進しました。

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10月5日、杉野智美市議が一般質問を行ないました。


TPPは「大きなチャンス」か

安倍首相は「TPP発効を大きなチャンスとして早期達成を目指す」と表明。「食料基地である帯広・十勝がTPPで大きなチャンスになるのか」と問うと市は「国産価格の低下や生産者所得の減少、輪作体系への影響などが危惧される」と答弁。杉野市議は「TPPは自然災害ではない。輸入米価格偽装も明らかになった今、影響試算を見直すべき」と求めました。


臨時保育士の待遇改善を

専門資格が採用条件であるにもかかわらず賃金や雇用が不安定な臨時保育士の実態について市は「1人当たりの年収は約180万円」と答弁。杉野市議は自治体がワーキングプアを生み出している状況であり「まず賃金を月給制にして交通費の支給を。また11カ月の不安定雇用は改めるべき」と改善を求めました。

子ども医療費無料化拡大を

杉野市議は小1と中1に行われている学校の心臓検診で精密検査未受診の生徒が11人いると指摘し「未受診の要因は何か」と質問。「要因は詳しく把握していない」との答弁に対し「再検査を受けることは子どもの生きる権利にかかわる。目の前に困っている子ども、困っている親がいるのに見ようとしない。これで子どもの権利を守ると言えるか」と実態の把握を求め「乳幼児医療費助成制度の所得制限を撤廃して中学卒業まで通院も入院も無料に拡充すべき」と訴えました。


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 10月5日、播磨和宏市議が防災、進学、投票率向上の3点について一般質問を行いました。

防災では、8月下旬の台風被害にあった地域の意見を今後の計画修正へ確実に反映させることを求め、避難所案内板をわかりやすい表記にする考えについて、市は「今後意見を聞きながら検証する」と答弁しました。

 市の奨学金制度について、来年度の支給時期繰上げの詳細を質問し、市は「今年度は4月募集6月支給、来年度は1~2月募集、4月在学確認、5月支給開始の予定」と答弁しました。

 投票率向上の取組みでは「住民票と違う自治体でも投票できる不在者投票請求書を、大学や高校へ常設してはどうか」との播磨市議の質問に対し、市は「協力要請を含め、全体の投票環境向上に向けた検討を進めていく」と答弁しました。

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