2017年12月10日日曜日

多様性を認め合い、学びを保障する社会に

様々なタイプの少数者の尊厳を重んじ

「マイノリティがマジョリティ」の社会を


前川喜平前文科事務次官


 前川喜平前文部科学省事務次官を講師に「多様性の中の教育」と題した講演会が行われ、第2会場を設ける400名が参加しました。

 前川氏は「憲法26条教育権、1人1人の能力に応じた教育の機会均等、根っこにあるのは個人の尊厳」と切り出し、教育を憲法の観点から解き明かしました。さらに「ランドセルは、軍隊の背嚢。詰襟は陸軍、セーラー服は海軍、行進は軍隊式で日本の学校は、軍隊に似ている」とし、内閣が教育勅語の使用を閣議決定したり国体と言う言葉の乱用に警鐘を鳴らしました。

 「マイノリティ(少数者)はマジョリティ(多数者)」。前川氏は「子どもの貧困16%、一人親8%、発達障害6%などの少数者に寄り添って多様なままに受け入れる、そういう教育が必要」「道徳教育も憲法の価値を普及する教育にするなど道徳教育を逆手に取る」と強調しました。