2021年4月4日日曜日

「最大多数の人を幸せにするのが市役所」~帯広市議会 予算討論

「できない理由より出来る方法を探す」発想の転換を
コロナ禍への対応とコロナ後を見据えた施策に


市議会 稲葉市議が組替動議提案


 帯広市議会予算審査特別委員会は23日、最終日を迎え稲葉市議は党市議団を代表し予算の組替動議を提案しました。

 帯広・十勝では新型コロナの福祉施設でのクラスターが相次いでおり、医療機関・福祉施設への社会的検査とモニタリング検査の拡大、さらに変異株の全数検査が必要であり、道と協議しながら一気に進めることを求めました。新型コロナで収入が減少した世帯には、税や公共料金の「減免や徴収猶予」で応えていますが滞納も減っていません。市営住宅では滞納世帯の43%が子どものいる世帯であり、税や国保料も同様です。

 子どもの貧困対策は待ったなしで子どもの貧困対策計画を設置し、数値目標をもっての対策を求めました。コロナ禍で市民の健康を守るため国保料の子どもの均等割りの減免や医療費の無料化、介護保険料の値上げの反対など14項目の予算の組替を求めました。


「消費税の損税の解消や基地交付金の適正化等」
「コロナ禍でも38億円の財源確保可能」


 予算審査特別委員会で稲葉市議は、歳入で新たな財源確保について質しました。

 帯広市の地方財政のエンゲル係数と言われる経常収支比率は、臨財債を除くと96%と財政の硬直化が進んでいます。改善するには基準財政収入額を増やすことが必要で、稲葉市議は「現行制度の中で奪われている財源がある」と質しました。

 消費税は地方自治体に還付の制度がなく損税が発生し額を質すと「22億円」と答弁。基地交付金も固定資産税相当額との差を質すと「5・5億円」と答弁。さらに帯広駐屯地の評価額を理由もなく25%もさげており、交付金との差額は更に増えることになります。市債・企業債の高い利息を現行金利に借り換えると単年度で10億円、累計で75億円の縮減になります。

 トップランナー方式として自治体を競わせ交付税を2・7億円も減らしています。これらを適正に交付するなら38億もの財源になり、国に強く求めるよう求めました。


 「地方消費税が出来て累計400億円の税収減」


 97年消費税5%増税後、現在10%にまで増税し地方消費税も創設されましたが、高額所得者の減税や景気後退で市民税が400億円も減収。消費税に頼らない税制をと求めました。